●バリスタになるには
「バリスタになりたい」「バリスタの資格をとりたい」「バリスタの教室に通いたい」という方はたくさんいますが、その立場も目的意識も様々です。ここでは、典型的な目的意識毎に典型的なアドバイスを試みますが、個人の事情は千差万別ですので、あくまでも参考にとどめて下さい。
1.ともかく資格に挑戦したいという人へ
残念ながら、現時点ではそのような資格試験はありません。ソムリエ等のもっとメジャーな資格を目指して下さい。あるいは、今後、どこかの企業や団体がバリスタ検定試験を始めるのを待ちましょう。但し、その際には、主催者の発行するテキストを購入して勉強したり、主催者の開催する講習会を受講したりして、主催者に受験料を支払って受験することになるでしょう。合格後も、主催者に年会費を払って主催者の団体に所属する必要があるかもしれません。それだけの費用を払っても資格が欲しい方にはお勧めします。その内容が充実したものであることを期待しています。
2.プロになるつもりはないが一般教養として勉強したい人へ
何の権威も必要とせず単に情報を得たいのであれば、このサイトやリンク集にある他のサイトを読めば、相当程度の情報は得られると思います。書物で勉強したい人は、このサイトの関連書籍のページにあるような書物で勉強することをお勧めします。実際に教室に通いたい人には、企業やお店やカルチャーセンターでの講座が近くにあれば、是非受講することをお勧めします。この種の講座は今後増加する可能性があるので、近所の企業やお店やカルチャーセンターの動向に関心を払っておくと良いでしょう。
3.コーヒー店・企業への就職を有利にしたい人へ
残念ながら、現時点では就職に有利になるような権威のある資格や学校はありません。将来どこかの企業や団体がバリスタ検定試験を始めたとしても、その資格が就職に有利になるかは不明(就職先の担当者が試験実施団体に権威を感じるかどうか次第)です。知識面については、上記(2)のアドバイスを参考にして下さい。
また、チェーン店や喫茶店でアルバイトやパートの機会があれば、積極的に体験してみて、少しでも多くの経験を積むことをお勧めします。その体験自身が就職に有利になるというよりも、体験を通じてコーヒー店・企業への就職についていろいろ考えることが増えてくると思います。
4.将来は自分の店(喫茶店・カフェ)を持ちたい人へ
残念ながら、店を開店し経営するには、エスプレッソをいれる以外に余りにも沢山の作業が必要です。まずはエスプレッソ以前に開業の勉強をしっかりすることをお勧めします。このサイトの書籍のページでは、カフェ開業に関する書籍も紹介しています。喫茶・レストランを含む一般的な開業セミナーや講習会は各地で開催されていますし、専門学校の選択肢も多いと思います。
また、上記(3)と同様に、チェーン店や喫茶店でアルバイトやパートの機会があれば、体験してみることをお勧めします。客としてだけでなく従業員の目でお店を経験することも貴重だと思います。更に、自分の理想や目標とする店を探して飲み歩くことも良い勉強になりますし、仮にそのような店で働く縁に恵まれれば更に良い経験になります。
同じバリスタでも、イタリアのバールを意識した店と、シアトルのカフェを意識した店では、仕事の内容や技術にも細かな違いがあります。また古くから国内で営業していて自前のノウハウを築いている店もあります。自分が将来どのような店を持ちたいかというイメージを明確化する必要があるでしょう。
5.バリスタを一生の職業としたい人へ
残念ながら、現時点ではバリスタ自体が職業として成立するほど市場は広くありません。現在バリスタと呼ばれている人も、オーナーあるいは社員、従業員として種々の仕事をする中でバリスタ業務をやっているのが普通です。したがって、バリスタ業務のみに関する求人もほとんどありません。チェーン店であれば自社で従業員を訓練するでしょうし、個人営業の店であれば店主がバリスタをやりたくて開業するのが普通です。
上記(3)を参考に、コーヒー店に採用され、店員業務の一環としてバリスタ業務を行うか、あるいは、上記(4)を参考に、オーナーバリスタを目指すことをお勧めします。自らお店を開けば堂々とバリスタを名乗れます。
6.海外に出てバリスタ修行をしてみたい人へ
残念ながら、バリスタ教育を専門的に行っていて多くの日本人が留学している学校がある訳ではありません。例えば、イタリアであれば財団法人日伊協会(http://www.aigtokyo.or.jp/)やイタリア文化会館(http://www.italcult.or.jp/)といった非営利機関で留学相談を行っていますが、最終的には自分で現地の言葉を使って現地の情報を集める必要があるでしょうし、それが出来るだけの語学力がない人には海外での修行はお勧めしません。
なお、「語学を勉強しながら…」という方にはまずは語学の勉強に専念することをお勧めします。個人旅行のついでに気に入った店の方に現地のバリスタ事情を尋ねてみるのは非常に刺激になりますが、簡単に弟子入りが認められるとは思いませんし、観光ビザで仕事をするのは不法滞在に該当する可能性があるので注意して下さい。
人により目的意識や関心が様々ですので、共通なアドバイスは困難ですが、一人でも多くの方が、素敵なエスプレッソをいれることができるようになることをお祈りしています。
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