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素敵なエスプレッソに出逢うには

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バリスタとは何か


1.バリスタの語源

 バリスタ(barista)とはイタリア語で「バール(bar)でサービスをする人(~ista)」という意味です。ちなみに、バーテンダー(bartender)とは英語で「バー(bar)でサービスをする人(tender)」という意味です。語源が同じなのに、「バリスタ=エスプレッソをいれる人」「バーテンダー=カクテルを作る人」という意味で用いられているのは、国によって店舗の実態が違うからです。

 イタリアのバールは、日中はエスプレッソ系ドリンクをメインに出し、夜はアルコール系ドリンクをメインに出すのが普通です。アメリカや日本のバーは、夜のみの営業でアルコール系ドリンク(特にカクテル)を出すのが普通です。したがって、語源は同じでも、「バリスタ」と「バーテンダー」は実態の違いを反映して違う意味で用いられています。

※ 英国で法廷弁護士のことをバリスタ(barrister)といいますが、エスプレッソとは無関係です。また、電子回路で非直線性抵抗素子のことをバリスタ(variable register の略)といいますが、更にエスプレッソとは無関係です。


2.バリスタの定義

 日本では「弁護士」や「調理師」とは異なり、「バリスタ」について公的な定義はありません。今後、特定の企業や団体が定義付けを行うことはあるでしょうが、少なくとも現時点で定着した定義はありません。様々な人が様々な意味で使っていますが、大別すると下記のような3通りの意味があります。

(1)エスプレッソ系ドリンクをいれる人(プロ、アマ問わず)
 あなたが家庭用マシンで家族や来客にエスプレッソ系ドリンクをいれてあげているのであれば、あなたは立派なアマチュアのバリスタです。当サイトのラウンジ(掲示板)では「おうちバリスタ」という言葉も生まれています。この場合のバリスタという言葉には「プロ」というニュアンスは必ずしも含まれていません。但し、単にドリンクをいれる技術だけでなく、それを飲み手に届けるという接客のニュアンスも含まれていることが普通です。

(2)エスプレッソ系ドリンクをいれる店で働く人(オーナー、正社員、バイト問わず)
 コーヒーショップで「バリスタ募集」という場合、単にエスプレッソ系ドリンクをいれるだけの人材を募集していることはまずありません。もちろんエスプレッソ系ドリンクをいれることは仕事の重要な一部ですが、実際にはデザートや軽食も扱うでしょうし、コーヒー豆の販売もやるでしょうし、レジ打ちもやるでしょうし、皿洗いや掃除もやるでしょう。正社員バリスタであれば、バイトの教育や会計や資材発注などの仕事もあるでしょう。オーナーバリスタであれば、備品保守や労務管理や店舗宣伝や資金繰りを含めた経営全般の仕事もあるでしょう。

(3)エスプレッソ系ドリンクをいれる職業
 これだけで職業として成立している事例は日本ではほとんどありません。マスコミでバリスタと呼ばれている人は、店舗の経営全般を行うオーナーバリスタである場合や、企業の従業員としてバリスタ業務の指導をしているインストラクターである場合が多いです。
 ソムリエという職業も、日本ではオーナーソムリエだったりシェフソムリエだったりする場合が多く、独立した職業として成立している事例は多くはありません。しかし、ソムリエは単にワインを注ぐだけでなく、豊富な知識をもとに客にふさわしいワインを選ぶコンサルティング業務や、ワインセラーの管理業務、店によってはワインセラーの在庫の計画を立て発注する業務も含まれますから、独立した職業として成立している事例もあります。バリスタの場合は、ワインと較べ客単価が低いこともあり、よほど条件が揃わなければ、それだけで独立した職業として成立するのは難しいでしょう。
 なお、イタリア風のバールにおいては、エスプレッソ系ドリンクに加え、アルコール系ドリンク(特にカクテル)をいれる能力もバリスタに求められることがあります。

※ 私が「エスプレッソの扉」バリスタ、と名乗っているのは、ウェブマスター(ウェブサイト管理者)の「マスター」という用語法とほぼ同義であり、私がプロのバリスタである、あるいはプロのバリスタに匹敵する腕前がある、という意味ではありません。
※ スターバックスの店頭で売られているエスプレッソマシンが「バリスタ」という名前を冠していますが、これは正式には「スターバックス バリスタ」という商標名です。同じ商標名で、ドリップ式のコーヒーメーカーやソロフィルター(1杯用の金属フィルター)も売られています。ネーミングの由来は不明ですが、おそらく「購入すればあなたもバリスタになれる」という趣旨なのだろうと思います。



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